先輩からのひとこと
週末に、出身の北海道道南会の夏季懇親会があり参加してきました。
昨年まではなんとなく同郷という関係で参加しておりましたが、今回は、若い四谷に事務所をお持ちの弁護士先生や30年以上も続けておられる保険会社の方、中学の一つ上の教育関係の心理カウンセラーの女性など、いろいろな方にご挨拶できました。
(この会は、出身の学歴の壁を取り払うという趣旨で、名簿の登録は、「大学」や「高校」ではなく、「出身小学校」単位になっている点がユニークです)
そのなかでも、毎回、アドバイスをいただいている東京都行政書士会に所属されている先輩とお話することができました。私の開業直前に訪問してご挨拶してきた先生です。
「どうだい、白川くん、仕事は順調かい?」
「開業はしたものの、研修や勉強会に明け暮れております。先週末に入管の申請取次のピンクカードを受領したところです。仕事のほうでは、相続や遺言について会社の同僚や先輩から相談を受けることがあります」
「私もそうだったけど、知人から相続や遺言の相談を受けるとやりにくいだろう。相手が包み隠さず、すべての財産を教えてくれればいいけど、聞かなければ語りたがらない。いったんまとまりかけたものが、また作り直すというようなことを何回か経験した。いっそ、あかの他人のほうが仕事はし易いものだね」
「そのとおりです」
「それと、『相談』というやつも曲者で、ちょっと教えてくれというから、いろいろ調べて回答しても、ありがとうで終わるケースも多い。そうやって情報だけ集めて、真剣に委任まではいかないことがたくさんあった。『知人の紹介』は一応他人なので成約することがあるが、やっかいなのは『知人』そのものだね。
入管をやりたいと言っていたが、まだまだ、入管はいろいろあるね。仕事をとることも大事だが、状況を見極めて、この案件は受けるべきではない、という断ることも常に頭に置いておくのがいいと思うよ。困ったことがあったら、また相談においで」
この程度のやりとりでしたが、駆け出しの、焦る気持ちをよく把握してのアドバイスでした。